【米ドル建て生命保険】デメリット
保険の相談をしたら米ドル建て生命保険を勧められたけど、ぶっちゃけどうなの?
米ドル建て生命保険のメリットに関してはこちらに記載しております。
まずはこちらからお読みいただけたらと思います。
1.米ドル建て生命保険のデメリット
インターネットで米ドル建て生命保険のデメリットを検索したところ、この4つを挙げているサイトが多かったです。
では続いてこれらの解説をしていきたいと思います。
1.為替リスクがあるので想定したよりもメリットが出なくなる可能性がある
『保険料を支払っている時に円安で、保険からお金を受け取る時に円高ですと損をする可能性もありますよ。』
【例】
トータルで支払う保険料:約5万ドル
65歳時に解約した場合に戻ってくる解約返戻金:約10万3千ドル
仮に保険加入時は1ドル=100円だったけども、翌年から1ドル=120円になったとします。
そうするとトータルで支払う保険料は約590万円となります。
これが65歳時に1ドル=80円になっていたとすると戻ってくるお金は約824万円となります。(見た目の解約返戻率で107%増えていた予定が、為替の力で40%しか増えなくなってしまいました。)
これは勿論その通りですね。
しかしながら、上の計算式は過去のドル円の為替相場からある程度現実的なラインで最も悲惨な想定をして計算をしてみましたが、それでも円建ての終身保険に加入するよりメリットがあることがわかります。
とは言え、過去の為替相場をはるかに超える状況は当然起こり得ることですので、これはデメリットとしてしっかり考える必要があると思います。
2.為替手数料がかかる
『ドル建て保険に加入すると為替の手数料が発生します。』
基本的に米ドル建ての生命保険に加入すると、銀行の普通預金から引き落としになって米ドルに変換されて保険料支払うことになると思います。
この変換される時点で為替の手数料と言うものがかかってきます。
これはまた他の金融商品と比較をした場合もご紹介したいと思いますが、実は各社為替の手数料が違います。
2018年5月時点 為替手数料は今後変更になる可能性もあります。
保険会社 | 保険会社に支払う時 | 保険会社から受け取る時 |
---|---|---|
ジブラルタ生命 | 50銭 | 1銭 |
ソニー生命 | 1銭 | 1銭 |
プルデンシャル生命 | 25銭 | 25銭 |
PGF生命 | 50銭 | 1銭 |
マスミューチュアル生命 | 50銭 | 50銭 |
マニュライフ生命 | 50銭 | 1銭(米ドル) 3銭(豪ドル) |
三井生命 | 25銭 | 25銭 |
メットライフ生命 | 50銭(初回のみ) 1円(2回目以降) |
50銭 |
結構違いますね。
そんなに大きな手数料という訳ではないですが、塵も積もれば山となる。
細かな手数料もしっかりと考えなくてはいけないことだと思います。
ただメガバンクで米ドルの外貨預金を作ろうとすると1ドル=1円という手数料がかかるということを考えると保険商品が特別手数料高いというわけでもないことがわかります。
3.商品がわかりにくい
『普通の生命保険と比較をすると為替のことも考えなくてはいけないので、商品がわかりにくいです。』
これはその通りですね。
金融機関の営業マンにありがちなのが、知らず知らずのうちに自分たちの金融知識をベースにしてしまい、説明を簡単にしてしまったりして、お客さまが置いてけぼりになるということです。
最初にも書きましたが、米ドル建ての生命保険を扱っている保険会社は非常に少ないです。
仕事柄、為替が関係するお仕事をされている方もいらっしゃると思いますが、当然皆さんがそういうわけではないと思います。
4.米ドル建て終身保険より米国債の方が増える
『米ドルで運用をしたいなら、証券会社で米国の国債を買った方が利回りが良くなります。』
そもそも米ドル建ての生命保険と言うものは保険会社がお客さまに代わって米国の国債を買っています。
そこに生命保険と言う機能を付けているわけですから、米ドル建ての生命保険よりも直接米国の国債を買った方がお金が増えるという話です。
お金を増やすということだけにスポットライトを当てるとこれ自体はその通りです。
しかしながら保険商品でお金を積み立てたいという人は『お金を貯めたいけど、自分では貯められない。保険だったら自動的に引かれるから強制力がありますよね。』という方が多いんですよね。
これが保険よりも増えるからという理由で米国債を買うっていう話になると自分で証券会社で毎年買わないといけない、しかも自分で買うためのお金を貯めてという話になります。
これは結構面倒に感じる人が多いと思います。
お金を貯めるぞ!と思っているモチベーションが高い時期は出来るかもしれませんがそれをずっと続けていくと言うのは中々ハードルが高いのではないかと思ってしまいます。
いかがでしたでしょうか?
この記事が米ドル建て生命保険を勧められてどうなのかな?と悩んでいる方のお役に立てば幸いです。
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